狂い咲き


十六夜の月の下
乱れ散りゆく桜の狂い咲き

何が悲しくてその身を散らすのか
何が悔しくて寒空を仰ぎ咲くのか

まだ早いその花は早熟の桜色
春を待てずに散りゆく様は

堪えきれぬ寂しさの
涙溢れし狂い咲き

命短しその涙は早熟の桜色

何が苦しくてその身を震わすのか
何が恋しくて孤独を憎むのか

十六夜月下の寒空に
果てぬ桜の涙を想い
早春の風が吹く

打ちひしがれし心の欠片
風に舞い散る桜色の
痛くも儚い狂い咲き

愚かで美しい孤独な桜の狂い咲き




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